特定非営利活動法人「ふくしま支援・人と文化ネットワーク」





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影絵出前公演報告 (2016.10.31更新)

ふくしま子どもの小諸保養キャンプ報告 (2016.08.08更新)

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2012.12.30

天草の無農薬米を福島の子どもたちに──児童養護施設に180キロを寄付

川﨑さんの自然農法米

 12月上旬に、当NPO理事長の神田香織が天草を訪問した際、無農薬農家の川﨑眞志男さんから、「福島の子どもたちに無農薬のお米を食べてほしい」と180kgのお米の寄付の話が寄せられました。川﨑さんは、科学肥料や科学農薬を使わず、土本来の力を引き出す自然農法にこだわってお米を作っています。
(詳細はhttp://www.rakuraku-nouen.com/company/

 福島県に暮らす子どもたちは、放射能の影響を心配しながら毎日生活しています。せめて、食べるものは安全な食材を使って口にしてほしいとは誰もが思うところです。

 私たちは、川﨑さんの温かな思いをいわき市の児童養護施設「いわき育英舎」につなげ、25日にはクリスマスプレゼントとして自然のエネルギーのあるお米を届けてきました。
鈴木久理事長と、市川誠子施設長が出迎えてくれました。また、このお米は育英舎の他に福島県内5施設にも配られました。

石川施設長(左)、鈴木理事長(中央)、郡司(右)

 広いいわき市ですが、児童養護施設は「いわき育英舎」一か所だけです(福島県でも8か所)。ここに3歳~高校生まで30人が生活しています。男女比率では、男子が圧倒的に多く21人、女子は9人で、1階が男子部屋、2階が女子部屋です。男子の入所要望があっても、男子部屋は満室のため断っているとのこと。断られた男子は、会津や福島市などに転居しなければなりません。
 福島は浜通り、中通り、会津地方の3地域に区分されています。それぞれの地域の気候も全く違い(浜通りは雪が降らない)、住む人の気質も違うところで、幼い子どのたちが一人離れて暮らすかと思うと胸が痛くなりました。遠方になれば、親の面会の機会も制限されます。

「いわき育英舎」1階は男子部屋  2階は女子部屋

 子どもたちの6~7割は親からの虐待です。そのほかは、離婚によって育児が不可能になったなど、一人ひとりの背景も複雑になってきました。この時期は、年末年始に親元に帰る子どもと行く先のない子どもの顔の表情に差が表れ、市川施設長は「一番嫌な季節です」と話されました。

 しかし、地元の小学校に通う児童たちが今年の全国陸上大会で福島県の代表に選ばれて、横浜の日産スタジアムで走ったとのこと。これは、施設で暮らす子どもたちにとっても大きな希望になりました。また、中学から高校へは全員進学するとの話も聞き、鈴木理事長は「施設で育つ子どもたちが高校生の先輩を見習い、成人した先輩を高校生が見習うことが、一番の教育です」と話されていたことが、印象的でした。

 子どもたちを取り巻く環境は、年々厳しくなっていますが、この施設で暮らす子どもたちが、川﨑さんのお米を食べて力をつけてたくましく生きてくれることを願って、育英舎を後にしました。今後も、育英舎とネットワークを築きながら、近い将来、子どもたちを天草に連れて行き、保養プログラムが実現できれば・・・と思っています。